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ガーゴイル

何の気なしにタイトルと翻訳者(東江一紀)で手にした本。

が、すごくよかった。

一言で言うと時空を超えた愛を描くファンタジーといったところ。

自動車事故で大火傷を負って入院し、

自暴自棄になっていた“わたし”の前に

14世紀のドイツであなたと恋人同士だったという彫刻家の女が現れる。

“わたし”は気のふれた女だと思って相手にしないが、

その女は気にもせずにさまざまな物語を聞かせてくれる。

ドイツ、イタリア、イギリス、日本、アイスランドにおける

ある男女の愛の物語、

そしてわたしと“あなた”の出会いと壮絶な別れ。

18世紀に完成したとされているダンテの「地獄編」のドイツ語翻訳が

それより400年前も昔に一修道女によって完成されていたという設定を絡めて、

子供の頃からあった“わたし”の胸の傷、

古い「地獄編」の表紙を貫く疵、

そして矢尻のペンダント

これが最後に見事にぴたりと符号する。

恋愛ものにはさほど興味はないのだけど、これはいける。

ちょっと辛辣で軽妙な翻訳もすばらしい。

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