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愛の嵐

シャーロット・ランプリングがらみでついにこの問題作をゲット。

1973年の衝撃的な映画。

強制収容所でナチの将校に弄ばれたユダヤの少女ルチアが

戦後、十数年たって幸せな指揮者夫人としてウィーンにやってくる。

そこで今はナチ狩りを恐れ、ひっそりとホテルの夜勤のフロント係をやっている

忌まわしきその男と再会してしまう。

決して消えることのない悪夢がよみがえり、

引き返すことのできないふたりは一気に悲劇へと突き進んでいく。

反吐が出るくらい嫌なはずなのに、どんどんのめり込んでいくという

異常な人間の性(さが)を生々しく描いていて、

こんな関係もあるのだと改めて衝撃を受けた。

まるでポルノ映画の宣伝文句のように

過激なセッ○ス描写とか、言われているが、

裸で抱き合う場面などいっさい出てこない。

しかもシャーロットの小さな胸やあばらの浮き出た体は、

そのテの映画にはまったくそぐわない。

ところが不思議なことにちょっとした仕草や表情に

ものすごく獣性を感じ、頭がおかしくなりそうになる。

ビンから手づかみでジャムを食べるその仕草、

上目遣いで猫のように盗み見るけしかけるような瞳。

こんな不思議な女優がいるだろうか。

わざわざ悪夢に自ら飛び込んでいく、

考えられないがわかるような異常心理。

戦後、ナチの残党がナチ狩りを恐れて生き証人を消そうとしていた事実。

このふたつが何より恐ろしい。

まさに悪夢になりそうなのに、こっそり観たい恐ろしい映画だ。

ずっと前に深夜にテレビでやっていたのを初めて観た。

例のナチの将校たちの前でルチアが半裸で歌わされる有名な場面で、

親が起きてきてしまい、大いに焦った記憶がある。

しかし、この邦題と無修正ノーカット完全版って

何とかならないかなあ。

Dsc02441

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映画・テレビ」カテゴリの記事

コメント

とうとうゲットしたんですね(このジャケットも衝撃的!)

ジャムを手づかみで食べるシーン、私もドキッとしました(^^;;)

シャーロット・ランプリング、気品があっていい女優さんだよね。日本にはちょっといないタイプかも?

この頃は(今でも?)、やせていてあばら骨とか透けてるんだけど、肩幅はがっちりしてるから体格はいいのかな、とも・・・

>戦後、ナチの残党がナチ狩りを恐れて生き証人を消そうとしていた事実。
ほんとこれ恐い。結局、仲間の手にかかるんだもんね。

不思議な愛の形ってあるんだな、と私も思いました。やっぱり、エロスを突き詰めるとタナトス(=死)に至るのかも?

投稿: Nobu | 2009年10月31日 (土) 23時35分

>やっぱり、エロスを突き詰めるとタナトス(=死)に至るのかも?

同感・・・

投稿: konohazuku | 2009年11月 1日 (日) 08時43分

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