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犬の力

いや、すごい。

久しぶりに鳥肌もののすごい本を読んだ。

今年のこのミス第一位のドン・ウィンズロウの「犬の力」。

怖い、怖い。怖いのなんのって。

ラテンアメリカを中心とした麻薬犯罪の話だが、

政治的なものも絡め、文字通り血で血を洗う展開。

初めて「ゴットファーザー」を観た時の身も凍るような戦慄を思い出た。

この世の悪=犬の力とはこんなに恐ろしいものなのか。

法執行者が金で買われてまったく当てにならない現実が、

悪人は麻薬王本人だけでなく、人間全般だというそら恐ろしさ。

嫌です。こんな話。平和ボケしてる自分がすごくバカに思えるような。

でも惹きつけられる。毎晩、明け方まで本を閉じることができない。

そして東江一紀さんの訳文がすごい。

体言止めと現在形の多用でリズム感がぜんぜん違い、

口語では使わないような格調高い言葉の数々。

艶かしいシーンですら、どこか文学的。参考になります。

内容もさることながら、こういう本は自分には訳せないだろうな。

感動するとか、すごくいい話というわけではないけれど、

エンターテイメント的にはめっちゃページターナー本だった。

あまりに脳ミソが痺れて、次は軽い本が読みたくなった。

Dsc02620

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