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開高健の世界

今年生誕80年、開高健の展示会に駆け込んできた(~8/1)。

豪快に酒や料理を楽しみ、釣り三昧というイメージのある

作家だが、それは晩年の話。

彼はベトナム戦争を己の眼で見て、

何かを見てしまったのだと思う。

それ故、書かずにはいられなかった

『輝ける闇』、『夏の闇』、『花終る闇』の闇三部作。

心を絞って、搾って、慟哭し、のたうった結果、

生み出されたこの作品は、

夢とうつつの狭間を漂うようで、悲しいほど美しい。

難しい言葉を使っているのに、難解ではなく、

少女のような清冽な感受性が

するりとこちらの思考の流れに入ってくる。

読んだ時、どうしてこんな文章が書けるのだろう、と思ったものだ。

あの体躯に似合わず、とても繊細な神経の人だったのだろう

意外なほど丸くてかわいらしい直筆にも

それが表れているような気がした。

享年58歳。太く短く生きてしまった人だったんだな。

ひとり娘が1994年、奥さんの牧羊子も2000年に

亡くなってるのも、なんともいえない。

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