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父開高健から学んだこと

母親の牧洋子が、娘道子の死後、

レクイエムとしてまとめたもの。

娘の数編のエッセイと、鼎談が集録されている。

著者の父へのコワいくらいの愛を感じた。

小説家という職業の気難しい父を持つ娘は、

普通の親子より、少しねじれた愛を抱いていたのだろうか。

血を分けた親と子供の関係の妙を思う。

残念ながら、文章の方は父親の遺伝子をあまり受け継いでいなかったようだ。

流れるように頭に入ってこないのだ。

それに、例えば言葉の使い方。

入院中の父親に病室でビデオを見せてあげるために、

“読売広告社のKさんにお金を渡してビデオ装置一式とフィルムを

(中略)買ってこさせた”とあるが、こさせた? Kさんは召使なの?

買ってきてもらった、じゃないのかなあ。

開高健の文章は難しい日本語を使っているのに、

するりと頭の中に入っていく流暢さがある。

他の著作を読んでいないからなんとも言えないが、

残念ながら、娘の文章は散漫な感じがしてならない。

玉三郎、佐々木栄松、木下順二らと、母娘の鼎談の方が

おもしろかった。

しかし、開高健が逝って6年後の1994年に娘が自殺(と言われている)、

そのまた6年後に母親が自宅で孤独死(自殺と言われている)。

この家族、私にとってなんだかコワい。

開高道子著(文藝春秋)

Dsc03007

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