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アイリッシュ・ヴァンパイア

図書館で、思わずジャケがりしました。

アイルランドを舞台にした、吸血鬼ものの短編。

旅人が寂れた村に入り込み、そこにまつわる呪いを知るとか、

何世紀も前の魔女の干乾びた手が怪異を起こすなどの、

ストーリーは、結末も予想のつくお決まりのものなのだけど、

なぜか新鮮で、やはり怖い。

アイルランドという精霊の国が

かもし出す独特な雰囲気のなせる業なのかもしれない。

森が、村が、峠が、墓場が、すべて荒涼としていてうすら怖い。

アイルランドのこうした雰囲気が

琴線に触れるような気がするのには、

小泉八雲、つまりラフガディオ・ハーンが

遥か彼方の国から、日本にたどり着いた例を見ても

何かがありそうだ。

神秘と言ってしまうと、それまでなのだけど、

原風景みたいなのが、似ているのかもしれない。

やっぱり、こういうオーソドックスな怪奇ものはいい。

翻訳がちょっと固いけど、訳者はアイルランドの片隅の

小さな書店で、この吸血鬼譚を見つけたという。

やはり、ケルト十字がぼうっと浮かぶ表紙に惹かれ、

ジャケ買いしたとのこと。

そのエピソード自体がひとつの話になりそうな、

なんとも羨ましい、そして素敵な邂逅に胸躍る。

ボブ・カラン著、下楠昌哉訳(早川書房)

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