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青春を山に賭けて

世界初、五大陸最高峰登頂に成功した植村直己。

次の目標は南極横断だ、と更なる夢を追うところまでの本。

“突き動かされる”ということは誰にもあるが、

この人は、死ぬかもしれないからコワい、と思うより、

行ってみたい、どうなるのかこの目で見てみたい、

という気持ちの方が遥かに強い。

一文無しでも、言葉が通じなくても、

夢のためにはとことん突き進んでしまう

そのバイタリティには、ただただ舌を巻くばかり。

こういう人って、死ぬまでやめられないのだろう。

彼は1984年、厳冬期のアラスカ・マッキンリーに単独登頂し、

成功するも消息を絶つ。

現在も遺体は見つからず、雄大な山懐で彼は眠っている。

いや、もしかしたら、まだ登っているのかもしれない。

“人に言われてやったり、やめたりするのではなく、

自分の肌で実際に感じとり、判断する。

山に登るのも、アマゾンを下るのも、

すべては自分のため、そしてすべては自分に返ってくる”

この長いようで短い人生の中で、

心から夢中になれることを見つけ、

実際にそれに賭けることができる人は、本当に幸せな人だ。

そして、恐怖より好奇心の方が強いこうした人が

たくさんいたおかげで、

私たちは文明に毒された下界にいながらにして、

世界の秘境の神秘を、垣間見ることができるのだろう。

植村直己(文春文庫)

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