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パピヨン

胸に蝶の刺青を入れているため、パピヨンと呼ばれている男が、

殺人の濡れ衣を着せられて終身刑を言い渡され、

南米仏領ギアナの監獄島に送られるところから話は始まる。

国債偽造の罪で同じ船に乗せられていたドガと知り合い、

ふたりは奇妙な友情で結ばれる。

ドガはおとなしく島に安住しようとするが、

パピヨンは何度も脱走を企てては、捕まって独房へ送られ、

それでも諦めずに、自由を求めて大海原へ泳ぎ出す。

と、簡単に書いてしまうと何のことはないストーリーなのだけど、

ものすごいです。

冒頭の船の中の劣悪な環境。

見せしめの斬首刑。

島の周りを泳ぐサメの餌にされる、

強制労働でバタバタ倒れていく囚人たち。

光まで奪われ、ろくな食べ物もなく、

G(=ゴキブリ)まで口にしなければならない(!)悲惨な独房。

ハンセン病患者の首領との駆け引き。

脱走しても追われ、罠が仕掛けられたジャングルを

逃げ惑う悲壮感。

インディオたちとの束の間の穏やかな生活。

やっと脱走成功かと思いきや、

また捕まり、再びの独房生活ですっかり頭も白くなり、

気がふれたようになってしまう状態。

なにもかもがリアルで、ショッキングで、

画面からにおいまで漂ってきそうだった。

主演はスティーブ・マックイーン、ダスティン・ホフマン。

同じ脱獄ものでも、『大脱走』はユーモアがあったけど、

これは、ドキドキ緊張しっぱなしで、気が抜けない。

人間の尊厳も何もあったもんじゃない

こんな状況が実話だというのだから、

恐ろしくて震えあがる。

陽気なようだけど、どことなく物悲しいテーマ曲は

あまりにも有名なので、

中身がまさかこんなにすごい話だとは思わなかった。

自由を求めてやまないマックィーンの演技は、

アカデミー賞ものじゃないだろうか。

いまさらながら、名作です。

で、寝る前にこんな映画を観てしまったので、

案の定、おかしな夢をみた。

現代の吉原ならぬ、ヤクザが牛耳る色街の世界だった。

自由を奪われた劣悪な環境から一生、逃げられず、

逃げてもすぐ捕まって、恐ろしい罰が待っている

という状況は、ある意味、パピヨンと同じ。

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