« もうちょい | トップページ | 杉浦日向子の食・道・楽 »

アンダー・ザ・ドーム

ある日突然、町にでっかい透明のお椀のような

ドームが覆いかぶさってきたと、想像してみてください。

透明なので、何も知らない住民が車で衝突したり、

上空を飛んでる飛行機がぶつかって墜落したり、

境目にいた人間や動物が首ちょんぱされちゃったりと、

度肝を抜くようなシーンから始まる。

要するにその町から出ることも入ることもできず、

完全に外界から遮断されてしまったわけで、

それをいいことに、町の権力者とその子飼いたちが

やりたい放題。反発する者を次々と始末していく。

この恐怖政治の中、

住民たちは権力者に従うか、反発するかで二分されていく。

あれ、どっかで聞いた話。

やはりスティーヴン・キング原作の「霧」

(映画『ミスト』)によく似てません?

あれも、霧に覆われた閉ざされた町で、

得体の知れない化け物に襲われる

住民がパニック状態になっていくもの。

アンダーの方は、その怪物が“人間”であるだけに、

よけい恐ろしい。

長年構想を温めてただけあって、

とにかく長く、登場人物多すぎ。

権力者側の横暴さが、あまりにも理不尽すぎてムカムカし、

こいつらに正義の鉄槌が下されるであろうラストを

早く読みたくて、ノンストップで読み飛ばしてしまった。

ドームはいったい何なのか?ということよりも、

さまざまな住民たちの描写の方が強烈で、

人間の恐ろしさそのものが、

ドームの正体にもつながっていく。

要は人間が一番コワいのよってこと。

今にも死にそうなのに、なかなかくたばらない

悪人の最期は、おう、キングらしいなと思った。

帯にもあるとおり、良くも悪くも徹夜ものの本。

途中でやめるとストレスがたまって、

脳の血管がブチ切れそうになるので、

覚悟して、一気読みしてください。

スティーヴン・キング、白石朗訳(文藝春秋)

9784163804705

9784163804804

|

« もうちょい | トップページ | 杉浦日向子の食・道・楽 »

書籍・雑誌」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/197391/53842309

この記事へのトラックバック一覧です: アンダー・ザ・ドーム:

« もうちょい | トップページ | 杉浦日向子の食・道・楽 »