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ヒトラーの秘密図書館

もちろん、ヒトラー信望者ではないが、

なぜ、あのような人間ができたのかということには、

とても興味がある。

かなりの読書家だったというヒトラーの蔵書は、

1945年の当人の自決後、大部分は散逸してしまったが、

現在、アメリカの議会図書館に、

本人の書き込みがあるような本1200冊ほどが

所蔵されているという。

第一次大戦に従軍した頃から、自決まで

ヒトラーのそばにあった本をピックアップして、

その精神状態を探っていく本。

大変おもしろかった。

ユダヤ人に寛容だった家庭で育ったにもかかわらず、

なぜ、ヒトラーがあそこまで反ユダヤ主義になったのか。

今では考えられないが、

当時、北欧人種至上主義や、いいかげんな優生学などの

トンデモ本が相当出回っていたことに驚く。

しかも、今ではユダヤ人の受け入れ最大国アメリカで、

あのヘンリー・フォードなど、社会的地位の高い人たちが

臆面もなく書いて堂々と出版しているのだ。

ヒトラーの生涯愛した小説が、

ネイティブ・アメリカンの主人公が活躍する冒険小説だったとか、

オカルトにはまっていたとか、

蔵書の中に今でいうハーレクイン・ロマンスのような

ロマンス小説もあったとか、

さまよえる湖のヘディンと親交があったとか、

へええ・・・・の連続。

教養という点で劣るヒトラーは、人一倍本の虫だったけど、

所詮ディレッタントの域を出られなかった。

それが、混沌として矛盾だらけの人物としての

ヒトラーを作ったのだろうか。

明らかに紅毛碧眼ではないヒトラー、

彼の概念からしたら、“劣等”である

有色人種国の日本と同盟を結んだ矛盾。

人種差別てんこ盛りのアメリカが

戦後、ユダヤ人を受け入れた矛盾。

世の中そのものが、矛盾だらけだけどね。

それにしても、本棚を見れば、

その人柄がわかるというが、

やばい。ヘンな本だらけの我が本棚・・・・・

ティモシー・ライバック、赤根洋子訳(文藝春秋)

9784167651855

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