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コナン・ドイルの心霊学

シャーロック・ホームズであまりにも有名な

かのアーサー・コナン・ドイルが、

心霊学、死後の世界は存在するというスピリチュアリズムに

入れ込んでいた話は有名。

バリバリの唯物的人間観をもっていたドイルが、

なぜ、ありえないようなこの世界にのめりこんでいったのか、

ドイルらしい、理路整然とした理論で、

非常にわかりやすく、まとめてある。

そして、西洋人なのに、徹底したキリスト教批判。

イエスと今日のキリスト教会は別物だと言い切る。

イエス・キリストは、それこそ大霊能者で、

あの世の声を聞くことができた人。

彼の行いや、聖書の言葉は、

その後、教会という組織ができ、セクトができ、

のちの人間たちによって、改ざんされたものだという。

スピリチュアリズムというものは、現在あるキリスト教など宗教の

もっと根源的なもので、人型をした神を引合いに出し、

たったひとつの宗教を絶対なものとして、

ほかの信仰を排除していくようなものではない。

だいたい、キリスト教的世界が絶対的な神であるなら、

なぜ、第一次世界大戦というものが起こったのか、

相当な怒りをもって書いている。

死後の世界の存在云々を信じるか、信じないかは

ともかくとして、非常にもっともな内容だった。

人間の脳は、いまだに解明されていない。

現在、使われている能力以外にも、さまざまな“余地”が

あるのかもしれない。

あの世の霊、つまりスピリットと交信できてしまう、

チャンネルを持っている人もいるのかもしれない。

心霊とか幽霊とかいうと、

残念ながらやたら低俗に扱われる傾向があるが、

まだ、なにもはっきり解明されていない以上、

そういうこともありえるかも、と耳を傾けてみるのも

いいかもしれない。

非常に興味深い本だった。

アーサー・コナン・ドイル、近藤千雄訳(新潮選書)

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阿蘇

所用ついでに熊本は阿蘇に行ってきた。

いやあ、九州のど真ん中に、こんなすごいカルデラが

あるなんて、すごすぎる。

まるで中世の城壁に囲まれてるみたいで、

巨大なお椀の中にすっぽりと町があり、

人が生活している。

別府もそうだけど、足元からいきなり噴火したりしないのだろうか。

なんとも、ユニークな場所だ。

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阿蘇駅から城壁の一部。

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なかなか渋いつくりのJR阿蘇駅。

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やはり駅レンタカーもくまモン。

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人懐っこいネコさま。

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マイペースのワンさま。

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土産はやっぱりこれか。

右上から時計まわりに、

からし明太子、からし高菜、豆腐の味噌漬け、さつま揚げ。

ああ、酒の肴ばかり。

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血の探求

ふとしたことから、自分の構えるオフィスの

隣の部屋から、カウンセリングの声が聞こえてきて、

その内容を盗み聞きするはめになってしまった大学教授。

養子である自分の出自の問題に悩むその患者は、

どうやら戦争中のごたごたで生みの母親と離別したらしい。

興味を覚えた大学教授は、ひそかにその患者の

母親を探す手伝いをし始める。

完全にストーカー的で、なんだこのオヤジ気持ち悪い

と思って読み始めたのだが、

患者の生き別れた生母はホロコーストの生き残りで、

ほかにもなにか複雑な事情がありそうなことがわかってくると、

がぜんミステリー色を帯びてきて、

こちらも大学教授と一緒になって、聞き耳をたててしまった。

当時、収容所送りになった多くのユダヤ人の中にも

さまざまな扱いレベルの違いがあったことなど、

ユダヤ人の複雑な歴史や立場、

数奇な運命が非常に深く重い内容。

母親の軌跡をたどっていく過程は、

サスペンス的でドキドキした。

それにしても、隣室の話が丸聞こえって、

どんだけ安普請なんだ。

関係ないけど、ちなみに箱根の富士屋ホテルも

続きになっている部屋はすごく安普請です。

普通にしゃべっていただけなのに、

うるさいと文句言われて、すごく心外だった覚えがある。

エレン・ウルマン、辻早苗訳(東京創元社)

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リッジウェイ家の女

我が師の翻訳によるミステリー。

暴力をふるう夫をやむをえず刺して殺してしまった過去をもつ

裕福な未亡人ダイアンは、元空軍大佐のクリスと出会い結婚。

導入部分はちとハーレクインのような展開で、

過去の不幸な結婚の記憶が長々と続く。

やっと、幸せをつかんだかと思いきや、

もちろんこれで終わらないのがミステリー。

ふとしたことから、大きな疑惑の渦の中に

巻き込まれていくダイアン。

疎遠になっていたひとり娘やそのボーイフレンドも絡み、

これで事件が解決したかと思うと、まだまだ続き、

果ては大ドンデンが。

どういう展開になるのか、いろいろ想像力がたくましくなり、

次が読みたくなるページターナー本といっていいだろう。

リチャード・ニーリィ、仁賀克雄訳(扶桑社ミステリー)

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パーカッション

昭和音大の卒業生のフレッシュな演奏会を

時々、聴きに行っている。

まだ、実績はそれほどない若手だが、

自分たちで構成したり、アレンジしたりした

コンサートがなかなかおもしろい。

今回はパーカッションということで、

太鼓系から、ビブラフォン、マリンバなど、

さまざまな楽器を使った楽しいミニコンサートだった。

なにより、アレンジがおもしろくて、

やはり、人間の最初の音楽は

なにかそこらへんいあるものをひっぱたいて音を出し、

リズムをとる打楽器から始まったに違いないと思った次第。

デュオのパーカショニスト、小野史敬と野崎くららに拍手。

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